PSGは多数の生体信号を同時に計測し、多角的に状態を分析することから、正確に睡眠状態がわかります。ただし、病院に入院して検査しなければならず、20ヶ所以上のの電極を体に装着し拘束度が高いため、日常の睡眠とは異なっています。さらに、拘束度が高いことから、計測バイアスから薬剤の効能効果の差分が見えにくいという点も指摘されています。「睡眠薬評価のガイドライン」(厚生労働省 薬食審査発1213第1号)では、睡眠薬の客観評価にPSGが推奨されていますが、ガイドラインの前文に「なお、本ガイドライン は、現時点における科学的知見に基づく基本的考え方をまとめたものであり、学問上の進歩等を反映した合理的根拠に基づいたものであれば、必ずしもここに示した方法を固守するよう求めるものではないことを申し添えます。」と記載されており、プログラム医療機器に認証され、学術論文でも掲載されているスリープスコープ睡眠評価システムでも、合理的根拠を担保しており評価可能です。また、スリープスコープを用いた方法では、一度に数十人でも計測が可能ですので、データ数を増加させることも容易なことから、統計学的有意差の検出も容易です。