脳波で正確・簡単な試験が可能
これまで、睡眠の疫学研究では、体動計(行動計)が多く使用されておりました。しかし、体動計は睡眠の定義である「脳の活動の低下に伴う意識の低下」を捉えておらず、長年、研究における睡眠の実態把握を脳波計測で正確に行いたいとの声が、研究者の方々に多くありました。
宇宙ステーションや南極越冬隊でも使用され、350か所以上の実績
医療機器である小型脳波計「スリープスコープ」は、睡眠研究で求められていた自宅での脳波計測を可能とし、同時に多くのデータの計測および分析が可能に。これまで350か所以上の睡眠研究に用いられ、未開の睡眠領域の研究の進展に寄与してきました。簡単な操作で正確な睡眠評価が可能であることから、宇宙空間の睡眠、南極越冬隊の睡眠、3000m以上の高地における睡眠など、これまで「終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)」ではできなかった環境下での睡眠研究も可能となりました。
使用された研究での論文も多数
睡眠研究のみならず、睡眠に影響を与える疾患の影響を把握する研究、例えば、歯ぎしりや糖尿病、関節リウマチ等の改善と睡眠の改善の相関を明らかにする研究などで利用されています。スリープスコープを用いた研究成果の論文化(英語・日本語)の実績は多数あります。一例はこちら。
PSGとの一致率86.89%(κ値0.753)の精度信頼性と認証医療機器として安全性担保
簡単に睡眠検査が行える「スリープスコープ」は、正確な入院精密検査であるPSGと比較して、相違ない結果が得られます。小型で携帯可能な脳波計から取得した1チャンネル脳波のみから睡眠のステージを判定。精度はPSGと同等(判定一致率86.89%、カッパ値0.753)で、介入による睡眠変数(入眠潜時・各ステージの割合・中途覚醒・リズムなど)の変化を客観的に評価できます。上記の結果はPSGと同時計測のバリデーションによって、方法論の確かさが担保されております。
レンタルだから解析費用と共に外注費で計上可能
「スリープスコープ」は、試験期間や被験者数に応じてレンタルできるため、まとまった購入費用や設置費用が必要なく、導入が容易なのが特徴です。しかも手のひらサイズの携帯型なので自宅で被験者本人が脳波計測可能。特定の施設を利用しなくても多人数・長期間の試験を実施できます。
3歳〜90歳代までの計測実績
「スリープスコープ」は、高齢者でも自分で操作が可能なほど装着も脳波計測も簡単で特別な講習やトレーニングの必要もありません。試験スタッフも最小人員で可能です。研究目的に合致する被験者層での試験が可能で、多くのデータの取得も容易です。
睡眠研究における変数の例 (約36の睡眠変数を抽出)
- 入眠潜時 : 寝つきにかかる時間
- デルタパワー値 : ノンレム睡眠時に出現する、デルタ波(0.5-2Hz)の出力
- 中途覚醒 : 就寝中、覚醒した時間、および就床時間における割合
- 睡眠効率 : 就床中、睡眠している時間の割合
- 早朝覚醒 : 起床前2時間における覚醒時間
日本人の平均睡眠指標(弊社データ)との比較も可能
毎年睡眠学会で発表している、スリープウェルで保有する健常者の40,000以上の臨床データの分析結果である、年齢別・性別ごとの睡眠指標と比較して、臨床試験の結果を比較検証することが可能です。